建司の書斎

「キリスト者の希望」、「愛を学ぶ」等の著者、故相澤建司の遺稿説教原稿・聖書研究など。

死・死後

自然的・被造物としての死

2005-7(2005/5/22) 自然的・被造物としての死 バルトは「イエス・キリストの死においてのみ、私たちの死からの解放が起きたのだ」(748)について、こう述べた、「《死からの救済》は、人間が死ぬことを免れて、死なない存在へと救われるということ…

眠りとしての死

2005-6(2005/5/15) 眠りとしての死 新約聖書はキリスト者の、《自然的な死》を「眠り」と呼んだ。「私たちの友ラザロが眠っている」(ヨハネ11:11)。復活顕現に出会った500人以上の兄弟たちのうち「数人が眠りについた」、「キリストにあって…

バルトの死の見解2

2005-5(2005/5/8) バルトの死の見解 2 5、バルトは述べている、人間存在に終わりがあるということは、事実人間が咎あるものであるという影の中にあることを示している。私たちは死においてただ死と対峙するだけではなく、また《神とも対峙させられる…

バルトの死の見解1  ロマ5:12

2005-4(2005/5/1) バルトの死の見解 ロマ5:12 1、バルトは言う、人間の死は神によって承認され、私たちの身に宿命的に定まったものものでは《ない》、また神によって意志された悪として、神の創造そのものに《由来したものではない。したがって人…

キリスト者の死2

2001-53(2001/12/30) キリスト者の死2 黙示録20:4~6、12~15 「第二の死」 からの解放 すべての人間の地上的な生命はいつか終る。あえていえば「第一の死」である。しかしそれですべてが終るのではない。旧約のダニエル書は万人の死後の復…

キリスト者の死1

2001-52(2001/12/23) キリスト者の復活への希望 キリスト者の死 聖書は人間の死を二つの視点からみている。一つは、人間は罪を犯したからその報いとして死ぬ、呪いとしての死という見解。もう一つは、被造物存在のもつ有限性、限りある生命のゆえに、…

死後キリストと共に4  ピリピ1:23

2001-51(2001/12/16) 死後キリストと共に4 ピリピ1:23 第三に、クルマンは、第二コリ5:1以下に言及している、「私たちが(地上的な)衣服[体]を脱いでも《裸でいる》ことにはならないであろう。なぜなら私たちは[グノーシス主義者のように…

死後キリストと共に3  ピリピ1:22~23

2001-50(2001/12/9) 死後キリストと共に3 ピリピ1:22~23 ここで眼目となるのは「世をたち去ってキリストと共にあること」が、いわゆる「死後ただちに復活することなのか」、それとも「死と復活以前の中間状態にある死者のありよう」なのかで…

死後キリストと共に2  ピリピ1:22~23

2001-49(2001/12/2) 死後キリストと共に2 ピリピ1:22~23 バルトの注解。「パウロは、一般に《死後の生》について語ったのではなく、《キリストの生》について語っており、またおそらく彼の目前に迫っている死がこの生にとって何を意味するか…

死後キリストと共に  ビリピ1:20~23

2001-48(2001/11/25) 死後キリストと共に ビリピ1:20~23 パウロはキリスト者の復活を「キリストの来臨とは別の時点でも起こる」と考えていたようにみえる。 「私の渇望している希望は、…生をとおしてであれ死をとおしてであれ、私の体でもって…

「呪われた死」からの解放  第一コリント15:57

2001-29(2001/7/8) 「呪われた死」からの解放 第一コリント15:57 パウロは人間の死を、老衰や病気、不慮の事故によるものとはみていない。もっと大きな定めとしてみている。「罪の報いは死である」 (ロマ6:23、民数27:3)。人間はさまざ…

キリスト者の死  ロマ5:12

2001-28(2001/7/1) キリスト者の死 ロマ5:12 旧約聖書のイザヤ38:18以下のヒゼキヤの祈りでは、死者が神との絆が断ち切られているとみている 「陰府はあなたを讚美せず、死はあなたをほめたたえない。墓にくだる者はあなたの真実を待ち望ま…

内村・藤井武の来世研究

2000-28(2000/8/6) 内村・藤井武の来世研究 日本のキリスト者の場合のキリス者の復活理解 キリスト者は「主の祈り」のたびに、最後のくだり「我は、体のよみがえり、永遠の生命を信ず」と祈ってきた。そして漠然とではあっても「自分たちの生命は死に…

キリスト者の死後1  ルカ23:39~43

2000-27(2000/7/30) キリスト者の死後1 ルカ23:39~43 「磔にされた罪人の一人がイエスを冒瀆した『おまえはメシアではないのか。自分と私たちを救ってみよ』。するともう一人の者が彼をたしなめて言った『おまえは[この方と]同じ罰を受け…

キリスト者の死2  第二コリント5:14~21

2000-26(2000/7/23) キリスト者の死2 第二コリント5:14~21 死は罪の報いとしてあらゆるものとの関係喪失を意味するから、呪われた死からの解放は人間の 「関係回復」によってもたらされよう。これと関連して「あるものとの関係喪失を起こさせ…

キリスト者の死1  ロマ6:20~23

2000-25(2000/7/16) キリスト者の死1 ロマ6:20~23 旧約聖書のイザヤ38:18以下のヒゼキヤの祈りでは 死者が神との絆が断ち切られているとみている 「陰府はあなたを讚美せず、 死はあなたをほめたたえない。墓にくだる者はあなたの真実を…