建司の書斎

「キリスト者の希望」、「愛を学ぶ」等の著者、故相澤建司の遺稿説教原稿・聖書研究など。

復活

ユダヤ教における死人の復活2  ダニエル12:1~2

2000-21(2000/6/18) ユダヤ教における死人の復活2 ダニエル12:1~2 第三に、死人から復活した者たちの「存在樣式」はどのように述べられているのか。「そして賢者らを導いた者らは明るい大空のように輝き、多くの人々に正しい道に導いた者らは…

ユダヤ教における死人の復活1  イザヤ26:19

2000-20(2000/6/11) ユダヤ教における死人の復活1 イザヤ26:19 「あなたの死者たちは生き、復活するであろう。 ちりに住む者たちは、目覚めて、喜び讃美するであろう。 あなたの露は光の露で、地は闇にある者たちを生まれ変えさせるからだ」 ヴ…

パウロへの顕現  第一コリント15:8~10

2000-19(2000/6/4) パウロへの顕現 第一コリント15:8~10 「ところで最後に、キリストは月足らずの者同然の私にも顕現された。私は使徒のうちで最も小さい者で、使徒と呼ばれるには価しない。それは私は神の教団を迫害したからだ。しかも神の恵…

ヤコブと使徒たちへの顕現  第一コリント15:7

2000-18(2000/5/28) ヤコブと使徒たちへの顕現 第一コリント15:7 「そののちキリストはヤコブに現れ、さらにすべての使徒にあらわれたもうた」 ヤコブへの顕現。これは500人への顕現の後に起きた。ヤコブは初めから新しい教団に所属していたの…

500人への顕現  第一コリント15:6

2000-17(2000/5/21) 500人への顕現 第一コリント15:6 「そののちキリストは500人以上の兄弟に同時に現れた。彼らのうち大部分は今も生きているが、しかし彼らのうちの数人が眠りについた」 パウロはこの「500人以上の兄弟」で原始教会の…

ダマスコ体験2  使徒行伝9:10~18

2000-16(2000/5/21) ダマスコ体験2 使徒行伝9:10~18 「さてダマスコにアナニアという一人の弟子がいた。そして主は幻で彼に語られた、『アナニアよ』。アナニアは言った『主は、私はここに』と。主は言われた『立って、<直線の通り> に行っ…

ダマスコ体験1  使徒行伝9:1~9

2000-15(2000/5/7) ダマスコ体験1 使徒行伝9:1~9 「さてサウロは主の弟子たちに向って、なお威嚇と殺害とに息巻いて、大祭司のもとに行って、 ダマスコの諸会堂への書簡を求めた。彼がその地で『道』に帰依する者たちを見付ければ、男であれ女…

復活と希望 パウロの復活理解7

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) パウロの復活理解(十三) 「私たちはみな眠りにつく[死ぬ]のではない。終りのラッパの際して、たちまち、瞬時に、みなが変えられるであろう」(第一コリ15:51)。また「朽ちるものが朽ちないものを着る」「…

 復活と希望 パウロの復活理解6

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) パウロの復活理解(十一) さて論敵らが「死人の復活を否認した」のはなぜであろうか。これについての従来の解釈は大きく二つに分類できる。一、彼らが「終末論の点で熱狂主義者や異説をとなえた人々」とみる解釈。…

パウロの復活理解5

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) パウロの復活理解(九) 先の後期ユダヤ教の「死人の復活」をふまえて、第一コリント15:12~22を取り上げたい。 「しかしキリストが死人の中からよみがえらされたと宣教されているのに、あなたがたのうちの数…

後期ユダヤ教における「死人の復活」

2000講壇2-2(2000/6/4~2000/6/18) 後期ユダヤ教における「死人の復活」(一) 旧約聖書、後期ユダヤ教における死人の復活について取り上げたい。パウロは「もし死人の復活がまったくないとしたら、キリストもよみがえらされたのではない。…もし死人…

復活と希望 パウロの復活理解4

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) 復活と希望 パウロの復活理解(六) ヨハネ2:3のカナの婚宴では母の無理解を述べている。7:3以下では、イエスの兄弟の言葉「ここから移って、ユダヤへ行きなさい。あなたの弟子たちもあなたの業をみることがで…

パウロの復活理解3

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) 復活と希望 パウロの復活理解(四) ヨハネ21:2以下、16:32が暗示しているように、弟子たちがエルサレムから逃亡して故郷のガリラヤにもどって、もとの仕事をしていた時「よみがえったキリストはべテロに顕…

復活と希望 パウロの復活理解2

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) 復活と希望 パウロの復活理解(三) 他方アンテオケの教会ではペテロは教団指導者として現われているが、使徒会議の時点には(後48年)ヤコブは決定的な言葉を語っている、行伝15:13以下、21:18、12:…

復活と希望  パウロの復活理解1

2000講壇2(2000/4/16~2000/7/30) 復活と希望 パウロの復活理解(一) 第一コリント15:1~10のパウロの復活証言は、新約聖書の最古の信頼しうる復活報告である、グラース。この書簡は後56~57年に成立し、自ら復活顕現に出会った人が書いた…

ペテロへの顕現3  ヨハネ21:15~19

2000-14(2000/4/30) ペテロへの顕現3 ヨハネ21:15~19 「彼らが食事を終えた時、イエスはシモン・ペテロに言われた『ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に私を愛するか』。彼は答えた『はい、主よ、私があなたを愛している…

ペテロへの顕現2  ヨハネ21:8~15

2000-13(2000/4/23) ペテロへの顕現2 ヨハネ21:8~15 「他の弟子たちは舟で(陸に)やってきた。彼らは陸からあまり遠くない200ぺキュス(97メートル)のところにいたが、魚の入った網を引いてきた。陸にきた時、岸辺に炭火の上に魚がの…

ペテロへの顕現1  ヨハネ21:1~7

2000-11(2000/4/9) ペテロへの顕現1 ヨハネ21:1~7 「この後、 イエスはティベリアの湖で再びご自分を弟子たちに啓示された。その仕方はこうであった。シモン・ペテロと双子と呼ばれたトマス、ガリラヤのカナの出身のナタナエル、ゼベダイの子…

イエスの復活と希望 復活の史実性(五)

2000講壇1(2000/1/30~2000/4/9) イエスの復活と希望 復活の史実性(五) トマスの話では、他の弟子たちがトマスにイエスの復活顕現においてその手と脇腹を見たことは前提とされている、彼らがトマスにそのことを語ったからだ、ヨハネ20:25節。…

イエスの復活と希望 復活の史実性(四)

2000講壇1(2000/1/30~2000/4/9) イエスの復活と希望 復活の史実性(四) 復活した方の身体性に関していえば、ルカの記事は「体の復活」ではなく「肉(Fleish)の復活」を主張している、とグラースは解釈している。確かに記事こだけ読むと次のヒ…

イエスの復活と希望 復活の史実性(三)

2000講壇1(2000/1/30~2000/4/9) イエスの復活と希望 復活の史実性(三) グラースは、復活顕現が「幻視・Vision」として特徴づけられるという。 幻視とは何か。パウロは幻視(オプタシア)の体験「第三の天まで連れられた」幻視について語った…

イエスの復活と希望 復活の史実性(二)

2000講壇1(2000/1/30~2000/4/9) イエスの復活と希望 復活の史実性(二) 福音書の復活顕現の記事への評価 さてイエスの復活についての聖書の記事にはパウロの第一コリント15章などパウロの書簡と全福音書における復活したお方の顕現についての箇所と…

イエスの復活と希望  復活の史実性(一)

2000講壇1(2000/1/30~2000/4/9) イエスの復活と希望 復活の史実性(一) 人間の希望は、人間の死によつてついえ去ってしまうという逃れようのない難局をもっている。この難局を突破する希望の形としては、ヨブの希望があった。そして死によってもつい…